お別れとちゃうで
お別れとちゃうで
咲希とオットォたちは吉野に行ってきてん
突然届いたSオヂチャンの訃報
Sオヂチャンは以前オットォが勤めてた会社の仲間
オットォよりずっと年下なんやけど30年以上のお付き合い
絶対信頼の≪心友≫やねん
会社のこと、政治、社会、宗教、文学、芸術に人生
朝まで語り合ったことも何度も・・(^_^)
年に1~2回は遊びに来てくれはって、オットォはホントに楽しそうにしててん
オットォはいつも言うてたわ
「アイツは≪痛み≫を持ってるから他人の≪痛み≫がわかるし、≪義≫もわかってるんや」
朝まで残ってた雨もあがって道中は陽射しが燦燦
初めて行くSオヂチャンのお家
オバチャンがお出迎えしてくれてはった
「お名前は?」
『咲希です オヂチャンにはいつもかわいがってもらってました』
お部屋に入ると、いつものオヂチャンの笑顔の写真が
「今日もええ顔してるな」(^_^)
昨日まで哭くだけ哭いたオットォ
「今日はお別れに来たんとちゃうで、会いに来たんやで」
Sオヂチャンの姿は見えなくても会えてるんやて
「山椒ソーセージ持ってきたで まだ食べてなかったやろ?」
儀式は嫌いなオットォ、いつも通り(^^;)
今年のお味噌や燻製醤油も≪お土産≫に
オットォはオバチャンのことを心配してたんやけど
小っちゃなお孫ちゃんたちが来てくれるからまずは一安心(^_^)
オットォにとって≪友の家族≫は自分の家族同然やねんて
≪シャガ≫の花が大好きやったオヂチャン
オッカァはいつもお庭のシャガを飾って待ってたなぁ(^_^)
「来年の春にはシャガを持ってまた会いに来るしな」
けど、その前に≪春の燻遊会≫に新メンバーの参加があるかも(^o^)
あれだけ晴れてたお空が京都に近づくにつれてどんより
お家に着いた途端に降り出した
「アイツ・・待っててくれたんやろか?・・」
オットォが雨の嫌いなんも知ってはるしなぁ
オバチャンの顔をみてちょっと安心したみたいやけど
「やっぱり寂しいなぁ・・」